水の上にパンを投げなさい。

現代は、あらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況にあることから、「VUCA(ブーカ)時代」と呼ばれています。
VUCAとは、Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguityの頭文字を取った造語で、社会やビジネスにとって、未来の予測が難しくなる状況のことを意味します。
この、Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)は、今の時代の特性を表しています。

伝道者の書11-1-2には
「あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見出す。あなたの受ける分を七、八人に分けておけ。地上でどんなわざわいが起こるかをあなたは知らないのだから。」とあります。

この解釈とは、自分の手の中にある善いものを惜しみなく蒔くなら、必ずその報いを受けるようになる、ということです。

善を行うことに飽きず、失望しないで取り組むならば、やがて時が来て、その刈り取りをすることになる。これが神の国の原則です。

伝道というのも、水の上にパンを投げるようなものです。投げても、投げても、なかなかはっきりとした実が見えません。でも大切なことは、それを投げ続けることです。そうすれば、ずっと後の日になって、それを見出すようになるからです。

私たちは、このVUCAの時代において、これから後に何が起こるのか予測不可能の世界に生きています。でも分かることは、複雑で予測ができない中においてこそ、もし人が水の上にパンを投げ続けるなら、ずっと後の日になって、それを見出すようになるということです。

決して、無鉄砲に福音の種を蒔くことが無駄になることはないと聖書は約束してくれているのです。今日、ゴールが見えない事柄の連続かもしれませんが、神の御言葉に従い、水の上にパンを投げ続ける生活を祈りながら過ごしたいと思います。その時に、私たちの行動が決して無駄に終わることはないと聖書は教えているのです。