
昨年開催されたカタールでのサッカーワールドカップの日本の活躍は驚くべきものでありました。ドイツやスペインを破り日本は、大番狂わせを起こしたのです。中でも、スペイン戦で見せた三笘選手のアシストパスはわずか1ミリライン上に残っている中で放たれたパスとして物議を醸し出しました。そのアシストパスを見事に受けて田中選手が体で押し込んで、ゴールを決めたことで日本はスペインに勝利することができたのです。まさに天晴れです。そのカタールワールドカップで、ポルトガル代表として、活躍した名ストライカー クリスティアーノ・ロナウドには、かつて、レアルマドリード時代にプレーした一人の“最高のパートナー”がいました。元ドイツ代表MFメスト・エジルです。3シーズンをともにしたエジルは、C・ロナウドに対して通算で27回のアシストパスのお膳立てに成功し、両選手の連携で幾度と無く観衆を沸かせたことがありました。これもまた、実に天晴れです。
それでは、聖書の中の人物で絶妙なアシストをして、引き立て役を演じた人物は誰かと問われれば、あの巌さんの弟のアンデレが、あげられると思います。彼の職業は漁師で、ヘツサイダ出身でカペナウムにペテロと居住していました。彼は、バプテスマのヨハネの弟子となり、その後、12使徒の中で一番初めにイエス様の弟子となった人物です。その彼がイエス様と出会い、まず初めにイエス様を紹介した人物こそが、あのペテロだったのです。
「彼はまず自分の兄弟シモンに出会って言った、「わたしたちはメシヤ(訳せば、キリスト)にいま、出会った。そしてシモンをイエスのもとにつれてきた。イエスは彼に目をとめて言われた、「あなたはヨハネの子シモンである。あなたをケパ(訳せば、ペテロ)と呼ぶことにする」。」(ヨハネ1:41-42)
この事がきっかけで、ペテロはイエス様に出会い、イエス様の弟子となり、最終的には、12使徒の中心メンバーとして天の鍵を地上において開くキーパソンとして用いられるようになるのです。何とも絶妙なパスをアンデレはペテロにつないだのです。
このアンデレの紹介者としてのナイスパスが無ければ、あのペテロの働きは無かったかもしれません。それと同時にペテロの活躍の舞台裏には見え隠れしている、絶妙なナイスパスのアンデレの姿があったとも言えるのです。
次回もまた、このアンデレのナイスパスの事例を紹介したいと思います。今回はここで幕を閉じます。