聖書の中の引き立て役ー続編②ー

今回もアシストの役割を授かったアンデレについての事例をあげたいと思います。ユダヤ人の祭りである過越の祭りが近づいて来た時に、イエス様は、山に登り、お腹を空かせた大勢の群衆を見て、「どこからパンを買って来て、この人たちに食べさせようか?」と言われました。ビリポが、この人たち全員を食べさせるには、200日分以上の賃金のお金が必要ですと答えたのですが、その後、アンデレは具体的な行動に移ります。この群衆の中で誰が食べ物を持っているかを調べた後に、ある一人の少年を見つけました。そして、アンデレはイエス様に言いました。「ここに少年が大麦のパンを五つと小さい魚を二匹持っています。しかし、こんなに大ぜいの人々では、それが何になりましょう。」アンデレは、一人の少年をイエス様のところにお連れして、その少年の持っているわずかなパン五つと魚二匹をイエス様のところに持って行くように、そして、彼の唯一の食物をイエス様のところに持って行き、捧げたいという思いにさせたのです。この少年はアンデレに対して恐らく心を開いたのでしょう。自分の持っている全ての食物をイエス様に捧げたいと思ったと推察されます。数の論理では、全ての群衆に食べさせる事はもちろん不可能です。しかし、この少年のあるだけの食べ物をイエス様に捧げたいという応答にこそ、イエス様はその信仰に応えられたのです。そういう意味で、アンデレは、この少年の信仰をイエス様の前で表明するために、少年をイエス様に紹介したのであります。その結果は皆さんの知る通りです。5000人以上の人たちのお腹を満たすものに変わっただけでなく、パン切れが12のカゴいっぱいに余りました。このような、奇跡を体験する事ができるきっかけをアンデレはこの少年に提供したのです。恐らく、この少年は、自らの捧げるという行為を持って、神の奇跡に出会い、イエス様の偉大さに感動して、イエス様の弟子となったことでしょう。アンデレさん、ナイスパスです。人をイエス様に紹介する、ナイスパスができるよう用いられたいものです。